人事評価軸に自動車攻防 一律の賃上げ見直し拡大 米中摩擦や新型肺炎重荷

 令和2年春闘は12日、自動車大手の労働組合が要求書を提出し、製造業で労使の攻防が本格化した。トヨタ自動車やホンダの労組は個人の人事評価を軸にめりはりをつけた賃上げを求める方針に転換し、産業界や金融業界で一律の引き上げを見直す動きが広がっている。米中貿易摩擦などが響き、ボーナスに当たる年間一時金の要求水準を前年より引き下げる労組も目立った。

 肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大も交渉の重荷になりそうだ。自動車総連の高倉明会長は東京都内で記者会見し「厳しい状況だからこそ人への投資が必要だ」と強調した。全トヨタ労働組合連合会の山口健事務局長は愛知県豊田市で記者会見し「労使で強い職場をつくり、産業の大変革期を乗り越えたい」と述べた。

 トヨタの労組はベースアップ(ベア)などを含む全組合員1人平均1万100円の賃上げを求め、人事評価でベア額に従来より差がつく制度を提案した。

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