トヨタ「ヤリス」 日本車らしくない本気のコンパクトでトップを狙う

■シンプルで上品な室内

 今回試乗したのは、ハイブリッドのGグレード。駆動方式はFFで燃費は35・8キロとクラス最高レベルを誇る。

 1・5リッターのエンジンは91馬力で、ハイブリッドシステムと合わせたシステム出力は116馬力。

 価格はエントリーグレードの1リッターガソリン車で139万5千円となり最高値のハイブリッドの四駆モデルは249万3千円とやや高め。

 外観はトヨタらしいといえるが、没個性でもありアクアとの違いがすぐにわかる人は、かなりのクルマ好きだろう。

 室内はシンプルだが、品よくまとめられている。操作も分かりやすく、初めて乗っても戸惑うことはない。

 メーターパネルはアナログらしさを生かした優れたデザイン。速度やシフトポジションなどを表示する円形メーターと、ナビ情報や燃費を映し出す液晶画面がうまくまとめられている。

 唯一の不満はシフトレバー。正直にいって、ここにだけ〝昭和〟が残っている。シフトレバーはハンドルとともに、必ず手に触れるパーツ。ドライブを楽しもうというときに、クラシカルな縦一列のポジション表示は興ざめだ。

■妥協なき抜群の走り

 走りは想像以上によかった。試乗した日は風速10メートル近い強風だったが、ハンドルを取られることなく安定した直進性を維持する。

 エンジンパワーとサスペンションの相性がよく、コーナリングもスムーズだ。利きのいいブレーキと相まってスポーツ走行も楽しめる。燃費も普通に走れば30キロを超えた。

 ヤリスはコンパクトカーとして割り切ったクルマ作りが際立つ。車内や荷室はそれなりの広さで、ミニバンには劣る。だが、走りには妥協はなかった。パワーモードでの、スポーティーなドライビングには正直に驚かされた。日本車らしくないコンパクト。ヤリスはトヨタの本気が伝わってくる一台だ。

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