JR東海、1920億円の最終赤字の見通し 民営化以降で初

 JR東海は28日、令和3年3月期の連結最終損益が1920億円の赤字(前期は3978億円の黒字)になるとの見通しを発表した。通期での赤字は、9月に赤字見通しを発表しているJR東日本と同様、昭和62年の国鉄民営化以降初めて。新型コロナウイルス感染拡大に伴う旅客需要の減少が響いた。両社は来年度連結決算で黒字化を目指すが、今後の乗客数に関しては継続的な回復を見込むJR東海とコロナ禍前の水準には戻らないとみるJR東で予想が分かれた。

 JR東海は3年3月期の連結決算の業績予想について、売上高が前期比53・2%減の8630億円となる大幅な減収を見込んだ。新型コロナの流行で、収益の柱である東海道新幹線の利用客が激減しているほか、ホテル事業なども苦戦していることが響いた。

 乗客の回復見通しについてJR東海の丹羽俊介常務は「来年6月には(平成30年と比べ)8割まで回復し、その後もさらに戻るだろう」と言及。来年度の連結決算では黒字化を図ることができると強調した。

 一方、同日、2年9月中間連結決算を発表したJR東の赤石良治常務は、乗客は新型コロナ禍前と同水準には戻らないとの見通しに言及。「構造改革が必要だ」と述べ、コスト削減などを徹底する構えを見せた。伊藤敦子執行役員は「乗客の回復が8割程度でも利益を出せるようにしたい」と強調した。

 JR東海が同日に発表した2年9月中間連結決算は最終損益が1135億円の赤字(前年同期は2575億円の黒字)。JR東の同期中間連結決算は最終損益が2643億円の赤字(前年同期は1885億円の黒字)だった。JR東は9月に3年3月期連結決算の最終損益が4180億円の赤字となるとの見通しを示していた。

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