市川左團次や尾上菊五郎に見る歌舞伎界の巧みな発信力

 【芸能ニュース舞台裏】東京・歌舞伎座では先月に引き続き、橋之助改め八代目中村芝翫(51)の襲名披露興行「吉例顔見世大歌舞伎」が開催されている。

 その初日のこと。

 「口上に花形役者がずらりと並んだんです。市川左團次の番になると、『テレビを見ていたら芝翫さんが出て来て、色恋沙汰の話題になっている。うらやましかった』と話したんです。当然、翌日のメディアに取り上げられました」と伝えるベテラン演劇記者は歌舞伎界の巧みな話題作りをそこに見たという。

 「実は先月も、尾上菊五郎が『新芝翫さん、キョロキョロしないで』ってやんわり触れて、メディアに取り上げられました。その直後、国立劇場の会見で菊五郎は『怒られちゃって』と首をすくめたんです。翌日のメディアはそれも取り上げる。後で考えると、人間国宝の菊五郎を怒れる人がいますか。ただ、国宝が怒られたとなれば、メディアの見出しになる。うまいですよね」

 さりげない発信力だ。

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