「キングコング 髑髏島の巨神」と「地獄の黙示録」に見る“闇の奥” 芸能ショナイ業務話

 米映画「キングコング 髑髏島の巨神」(3月25日公開)のジョーダン・ボート=ロバーツ監督(32)の来日会見はとても興味深かった。

 島の巨大な守護神キングコングと人間の戦いを描いたアドベンチャー超大作。東京・新宿ピカデリーで行われた本編プレゼンテーションでは公開に先立ち、劇中の大迫力映像が計4シーン紹介された。

 映像にもびっくりしたのだが、記者がじっと見つめたのはロバーツ監督の顔。ハリウッド女優のストレートヘアのような立派なあごヒゲはまるで密林のよう。中からキングコングが飛び出てくるのでは、というぐらいの勢いだった。

 それはさておき、この映画には宮崎駿監督作品や「エヴァンゲリオン」をほうふつさせる怪獣たちが続々登場する。さらにヘリコプター群が空中を飛行するシーンはフランシス・フォード・コッポラ監督の「地獄の黙示録」そっくり。オマージュの大連発で、映画ファン大喜びの出来栄えとなっているのだ。

 ところで、「キングコング 髑髏島の巨神」で主演を務める英俳優、トム・ヒドルストンの役どころは調査遠征隊のリーダー、コンラッド(Conrad)。コッポラ監督が「地獄の黙示録」を製作する際に参考にしたのが「闇の奥」(原題・Heart of Darkness)というイギリスの小説で、その作者の名こそがジョゼフ・コンラッド(Joseph Conrad)なのである。

 「闇の奥」は、ベルギー国王レオポルド2世が1885年からほぼ20年の間に天然ゴムの採取で巨万の富を得るためアフリカ中央部のコンゴを私有地にし、現地の人々を大量虐殺した暗黒の歴史を描いている。その蛮行はナチスに匹敵するものだったとも伝えられている。コッポラ監督はそんな悲劇の舞台をコンゴからベトナムに移して「地獄の黙示録」を作り上げたのだ。

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