若者向けドラマが“オバ女子”に支持された理由…月9「海月姫」座談会

 芳根京子(21)主演の月9「海月姫(くらげひめ)」(月曜後9・0、フジテレビ系)がクライマックスを迎える。12日に第9話がオンエアされ、最終回がいよいよ19日に放送される。

 東村アキコさん漫画原作のシンデレラ・ストーリー。オタク女子、月海(芳根)の人生はどうなっていくのか。女装美男子の蔵之介(瀬戸康史)、弟で童貞エリートの修(工藤阿須加)のどちらを選ぶのか。「尼~ず」(木南晴夏、松井玲奈、内田理央、富山えり子)たちはどこへ向かうのか。

 視聴率は毎回苦戦していたが、録画やFOD(フジテレビオンデマンド)などの配信では確実に視聴されており、SNSでも反響は高かった。そんななか、実は珍現象が起きていた。若者向けドラマといわれるブランド枠「月9」がなぜか今回50、60代の“オバ女子”たちから支持されていたのだ。同局HPに寄せられた賞賛の声、約1500件のうち、50代の女性の声は約200件にも及ぶ。こんな声が上がっていた。

 「テレビは大好きだが、フジの番組はキャストが興味のある人でもつまらないことが多くまったく見る気がしなかった。ところが今回、20歳の息子に勧められ途中から見始めたらすごく面白かった」

 「笑って、キュンとして、ホロリとするドラマ。まさにラブストーリーの王道・月9が帰ってきた感じ」

 「東京ラブストーリー」(1991年)「ロングバケーション」(96年)「やまとなでしこ」(2000年)など月9ドラマ全盛期世代。月9不要論も叫ばれるなか、なぜ、オバサマたちの心に“刺さった”のか。

 そこで、フジテレビファンクラブの女性5人が12日、東京・台場に集合。参加者は原田恭子さん(50、主婦)、茅野智子さん(54、会社員)、細川留美子さん(53、看護師)、林あさみさん(51、主婦)、そして“オバ女子”の意見が暴走しないために!?林さんの娘の村上麗華さん(25、主婦)も出席した。

 「海月姫の魅力」から「低迷する月9はこのままでいいのか」まで忌憚のない意見をやいのやいの…決して手前みそにならない程度に大いに語ってもらった。

 --まずは、今回の月9にハマッた理由を聞かせてください

 原田「瀬戸さん、工藤さん、要潤さん、各俳優が好きという理由。尼~ずのばんばさん(松井)と同じ鉄道好きであることも。毎回せりふがすべて分かるから楽しい。あと鯉淵家のロケ先が近所だった(笑)」

 茅野「やっぱり蔵子こと蔵之介で見る。瀬戸さんのシャワーシーンはすごくきれいだった。尼~ずは、言い方が的外れに見えても結局は思いやりがある。ばんばさんはいつか顔を出してほしい(笑)。23歳の娘と一緒に唯一見ているドラマ」

 細川「蔵子が美しい。1話の女装シーンからインパクトがあった。私も19歳の息子と一緒に見ている。今どきの子は冷めているから、恋愛に関してドラマのようにグイグイいくのは珍しいかも。月海たちを見ていると親目線で『がんばれ~』って気持ちになる。原作本も全部買った。職場でも『見て、見て』と売り込んだ(笑)」

 林「月海と蔵子の共通点は“お母さん”。だからついつい私もお母さん目線で見てしまう。先日70代くらいの3人の女性がお店で『海月姫』を話題にしていた。孫を見るように視聴している感じで『蔵之介と修、月海はどっちを選ぶのかしら? シンガポールへは行くのかしら? 寝ないようにして見ているの』と話されていた。なんだかほほえましかった。月海は蔵之介の気持ちに気づいているのか、いないのか。私は曖昧なところがあっていいと思う。もどかしくってイラッとしないかって?  あれがいいのよ(笑)」

 村上「私もイラッとはしないかなあ(笑)」

 --恋愛の描き方はどうですか? 懐かしさを感じたりしますか?

 林「手をつなぎたいけど、つなげない。でも、つないだらつなぎっぱなしみたいな? 昔の人の方がグイグイくるけど、今の時代はストーカーになっちゃうから(笑)。その分、自由でいい。修はちょっとグイグイ系かな」

 原田「蔵之介が我慢して我慢して堪えきれず爆発するところがいい。『よしよし、本当は好きなんだもんね』って、そこでまた母目線で見ちゃう」

 細川「基本、蔵之介にがんばってほしい。でも修もいい子だから。見ていて切ない。私は看護師でそれまで無頓着だったけど、『海月姫』を見始めてから化粧をするようになったかなあ(笑)」

茅野「クラゲの指輪(修が月海に贈ったベネチアでの特注指輪)がすごく気に入った。あんなのをプレゼントされたら即決めちゃう(笑)」

 --北大路欣也さんや要さんの意外な一面も

 細川「楽しんで演じていらっしゃると思う。普段やらないようなちゃめっけさがある」

 村上「いろんな表情が見られて楽しい」

 --過去の好きなドラマを挙げてください

 原田「『愛していると言ってくれ』(1995年、TBS)、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(2016年、フジ)」

 茅野「今期の『FINAL CUT』(カンテレ系フジ)が結構いい」

 細川「『星の金貨』(1995年、日テレ)、『リッチマン、プアウーマン』(2012年、フジ)」

 林「ロンバケ(1996年、フジ)はやっぱりねえ。各シーンのモノマネをよくしたわ(笑)。竹野内豊がその頃からすてきだった」

 村上「いま放送されている『隣の家族は青く見える』(フジ)を楽しんでいる。主婦なので、近い目線で見られる」

 --では最後に「海月姫」、最終回へ向けての期待のコメントをお願いします

 原田「月海が気づかなくてもいいけど、蔵之介が気持ちを伝えるくらいに…蔵之介と実のお母さんが何とかならないかと。母と子の関係を中途半端にしてほしくない」

 茅野「月海と蔵之介、結婚してほしい。クラゲのドレスを着て。修はじっとクラゲの指輪を眺めているラストとか? でもあの指輪は私がほしい(爆笑)」

 細川「蔵子押しの私としても、月海に気づいてほしい派。今回はツイッターほかSNSをほぼ見ている。“ばんばさんになる”という動画もあって楽しい」

 林「どうなってほしいはあるけど、楽しみにとっておきたい。結ばれる、結ばれない…制作陣の狙いにハマりたい。期待しています!」

 村上「尼~ずの人たちをはじめ、うまく気持ちが伝えられないから応援してしまうところがある。まっすぐ進んでくれたら。年齢的に近いので、尼~ずの今後はとても気になる」

 約1時間の座談会。各シーンのディテールまで熱く語る、まさに胸キュンの“オバ女子”たち。「海月姫」には泣いて笑って、鼻の奥が少々ツーンとくる、忘れかけていた切なさなども詰まっているという。座談会が終了しても、広報担当の女性と話は盛り上がり、改めて「月9は絶対にやめてほしくない。これからもずっと」と懇願していた。

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