「街の映画館」のともしび守る 横浜の歴史つなぐ“ハマの単館系” 

 かつて数多くの映画館があった横浜・伊勢佐木町周辺の映画館は、シネマコンプレックス(複合型映画館)の台頭などを理由に徐々に姿を消した。6月1日には、ミニシアターの老舗「横浜ニューテアトル」(横浜市中区)が閉館。街の映画館の“絶滅”が危惧されるなか、いまなお同町周辺で続く2つのミニシアターがある。地域に根ざした映画館のともしびを守ろうと、関係者は地道な努力を続けている。その背景にあるのは「横浜で映画を見てほしい」という熱い思いだ。

 隆盛を極めた昭和期の雰囲気を残す横浜・若葉町のミニシアター「シネマ・ジャック&ベティ」。昭和27年に米軍の飛行場跡地に前身の「横浜名画座」が開館し、老朽化のため平成3年に現在のシネマ・ジャック&ベティに建て替えた。17年に一度閉館し、約半年後に別会社が運営を再開。19年から支配人の梶原俊幸さん(41)らが同館を引き継いだ。

 ■街とともに楽しむ

 同館は、ジャック館(96席)とベティ館(115席)の2つのスクリーンに分かれ、両館合わせて1日に10作品以上を上映している。単館系の新作上映を中心に、オールジャンルの作品を扱う。監督や俳優が登壇するトークショーなど多彩なイベントも企画している。

 同館の入り口に、近隣の飲食店などの情報が掲載されているのも特徴だ。梶原さんは「映画だけではなくて、当館周辺にある老舗のお店も知ってほしいから」といい、「街と一体になってこそ、映画館の存在意義がある」と説く。

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