菅井きんさん大往生 映画ドラマで名脇役…生前には「死んでも誰にも知らせるな」

 時代劇「必殺」シリーズの姑役などで親しまれた女優、菅井きん(すがい・きん、本名・佐藤キミ子)さんが10日午後2時、心不全のため東京都内の自宅で死去したことが23日、分かった。92歳。葬儀・告別式は近親者で行った。痛快な老け役など数々の作品に欠かせない味のある名脇役だったが、2010年に自宅で転倒して大腿骨を骨折し、車いす生活に。女優復帰を目指しリハビリに励んでいたが、4年前のテレビ出演が最後の公の場となった。

 「婿殿!」。「必殺」シリーズでおなじみとなった姑の名せりふで一世風靡した庶民派女優が、人知れず他界していた。

 所属事務所はこの日、菅井さんの訃報を書面で発表。菅井さんは大腿骨の骨折後に車いす生活となり、自宅近くの特別養護老人ホームで暮らしていたが、最近も自宅と施設を行き来するなど元気な様子だったという。

 亡くなる前日も会話はしっかりして体調も良かったが、10日に容体が急変。午後2時に自宅で長女ら家族に見守られながら静かに息を引き取った。持病はなく老衰とみられる。16日に通夜、17日に葬儀・告別式を近親者で済ませており、偲ぶ会を開く予定はない。

 菅井さんは1946年に東京芸術劇場研究所に入所し、47年に舞台デビュー。若くして老け役を演じることが多かったが、黒澤明監督の映画「生きる」(52年)、「天国と地獄」(63年)など多くの大作に出演。名脇役として活躍した。

 知名度を一気に上げたのが「必殺」シリーズ。73年のテレビ朝日系「必殺仕置人」から一貫して故藤田まことさん演じる主人公・中村主水をいびる姑役を演じ、「婿殿!」というせりふは流行語になった。82歳だった2008年に、映画「ぼくのおばあちゃん」で初主演を飾り、「世界最高齢映画主演女優」としてギネス認定された。

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