初春歌舞伎4座「4様」 好みに合わせ…初芝居いかが?

 平成最後の初春、東京では4座で歌舞伎興行が行われる。江戸から続く日本独自の総合演劇は、平成の先まで続く人気を誇る。毛色の違う公演がそろう1月は、好みに合わせ歌舞伎の舞台が楽しめるチャンスだ。(飯塚友子)

 ◆国立劇場は菊五郎

 国立劇場(千代田区)の初春興行は人間国宝、尾上(おのえ)菊五郎による娯楽色あふれる舞台が定着。昨年はタレント、ピコ太郎本人が登場するサプライズもあった。

 今回は姫路城に現れる鬼女伝説に、忠臣を装う家老(菊五郎)暗躍のお家騒動もからめた通し狂言「姫路城音菊礎石(おとにきくそのいしずえ)」。平成3年に212年ぶりに復活上演し、話題になった演目だ。

 年末は舞台を休み、新春公演に集中する菊五郎。「平成最後のお正月を、いつものメンバーで開けられることがうれしい。お客さまをあっと驚かせるため、いつものように明るく楽しくテンポアップした、分かりやすい歌舞伎を創りたい。姫路城から『下町ロケット』を飛ばすか…」と長男、菊之助が出演するテレビドラマも材料に構想中だ。3~27日。

 ◆歌舞伎座は福助健在

 歌舞伎の殿堂、歌舞伎座(中央区)の注目は、昼の部「吉例寿曽我(きちれいことぶきそが)」。江戸歌舞伎で正月恒例だった「曽我物」と呼ばれる演目の一つで、9月に療養から舞台復帰を果たした中村福助が工藤奥方梛(なぎ)の葉で主演し、元気な姿を見せる。

 また襲名から1年を経た松本幸四郎が昼の部、「廓(くるわ)文章」の伊左衛門を東京では初披露。没落した若旦那と、遊女夕霧(中村七之助)の恋模様を見せる。珍しい清元(江戸浄瑠璃の一派)の演奏による上演で、幸四郎は「清元に乗って、夕霧との愛情を強く出したい」と話す。2~26日。

 ◆演舞場は海老蔵一家

 近年、新橋演舞場(中央区)の1月は市川海老蔵の奮闘公演で、平成31年も昼夜5演目に出演。夜の部で祖父、十一代目市川團十郎生誕百十年の節目を祝い、「牡丹花十一代(なとりぐさはなのじゅういちだい)」で長女、堀越麗禾(れいか)(7)と長男、勸玄(かんげん)(5)と本興行初の親子3人共演を果たす。

 麗禾から「歌舞伎に出たい」との訴えがあり、海老蔵が応えた。普段は家族の時間が限られるため、海老蔵は「父としてのあり方が問われる。2人は私よりやる気がある」と表情を引き締める。ほかに海老蔵は昼の部で亡き父、十二代目團十郎から最後に教わった「極付(きわめつき)幡随長兵衛」を演じ、夜の部は名作「俊寛」に初挑戦。3~27日。

 ◆浅草は若手が活躍

 若手歌舞伎俳優の登竜門、浅草公会堂(台東区)の「新春浅草歌舞伎」は、33歳の尾上松也を筆頭に、20代の平成世代が大役に挑む。松也と中村歌昇(かしょう)が曽我兄弟にふんする「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)」のほか、俳優の素顔が伝わる上演前の挨拶(あいさつ)「お年玉」も人気。2~26日。

                   ◇

 国立劇場チケットセンターは0570・07・9900。そのほかはチケットホン松竹、0570・000・489。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ