吉本社長、5時間半会見「大変長い時間ありがとうございました」

 吉本興業、岡本昭彦社長(52)が22日、東京都内で会見を開き、闇営業問題で事実上の解雇処分を受けたお笑いコンビ、雨上がり決死隊の宮迫博之(49)、謹慎中のロンドンブーツ1号2号の田村亮(47)らの謝罪“告発”会見を受けて「ああいう記者会見をさせてしまって、2人に深くお詫び申し上げます」と謝罪。2人の処分を撤回することを発表した上で、自身と大崎洋会長(65)を1年間50パーセントの減俸とすることを明らかにした。

 黒のスーツ姿で登壇した岡本氏は「まず何よりも今回、反社会的勢力からタレントが金品を受け取ってしまったことに関して事務所を代表して深くお詫び申し上げます」と深々と頭を下げ、ファンや関係者へ謝罪した上で「一昨日、宮迫くんと田村くんにああいう記者会見をさせてしまったことに関しまして、2人に対して深くお詫び申し上げます。非常につらい思いをさせてしまい、本当に申し訳なく思っております」と反省。「つきましては、処分の撤回を行いまして、改めて彼らがミーティングの席に立っていただけることがあるならば、我々としては全力でミーティングをさせて頂き、そしていつの日か戻ってきてもらえることがあるならば、全力でサポートしていければと思っております」と宮迫と亮の処分撤回を伝えた。一方で、契約解消としたカラテカ、入江慎也(42)の処分については「そういうお金をもらって、しかも直接ということで。仲介していたわけですから、今のところ処分を変えるつもりはないです」とした。

 今回の騒動を受けてタレント、明石家さんま(64)から「芸人のことを考えてやってほしい。会社の立場もあるだろうけど、もし(契約を)解除するんだったら俺が手伝ってやってもいいか」と諭されたことを涙ながらに明かし、新入社員の頃から長くマネジャーを務めていたダウンタウンの松本人志(55)からも「そういうちょっと間違いを犯した子たちをサポートできるような環境を作って。それをおれも手伝う」と提案されたことも告白。「コンプライアンスの徹底」と「芸人・タレントファースト」に関して「社長としていたらなかったことの責任としまして、50パーセントの減俸を1年間続けることといたします。会長の大崎からも同様の申し出があり、同様に50パーセント、1年間の減俸とする」と自らの処分を報告した。

 宮迫らとの話し合いの場での「テープは回してないか?」という発言については「ミーティングがなかなか進んでいなかったので、しゃべりづらいのかと思って、冗談で言った」と場を和ませることを狙った発言だったと釈明。会見を希望した芸人たちに「やってもいいけど、連帯責任で全員クビにする。俺にはクビにする力がある」と発言したことについては、「『力がある』ということは、そういう言い方というか、そういうことは言わない」と一部を否定。「全員クビにする」の部分については、「(詐欺の)被害者の方への思いが伝わってこなかったので、家族としてというか身内としてというか、もうええかげんにせえと。そんなに個人バラバラで言うんやったら、もう勝手にせえと、会見するんやったら全員クビやって言った」と親として息子たちを“叱った”つもりだったと釈明。「悲しいというか、情けないというか、父親が息子に『お前勘当や』と言うつもりというか。でもそれが結果的に相手に伝わっていないということは彼らとの距離感にギャップがあったということ。それは僕が大いに反省しなければならない」と反省の弁を述べた。

 吉本のイベントで、騒動の発端となった反社会勢力のフロント企業がスポンサーを務めていた疑惑については「事実ではありません」と否定。「事実ではありません。当該イベントは吉本興業の制作ではなく、都内のイベント会社が制作したものでした。吉本はイベント会社の依頼を受け、タレントを派遣いたしました。入江くんが中心となっていろんなタレントさんが出演するイベントです。そのイベントのスポンサーの一つが今回問題になっている特殊詐欺集団のフロント企業であったということです。吉本としましては、全取引先の反社チェックをしておりますので、イベントを主催したイベント会社が反社ではないことは確認していましたが、その先までは…。その意味ではこの判断が甘かったという点は否めない。そのことも含めて減俸の処分」と説明した。

 お笑いコンビ、極楽とんぼの加藤浩次(50)がこの日、MCを務める日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜前8・0)で「(岡本氏は)会社の社員に対して恫喝みたいなことを言う人だっていうのを僕も知ってます」と不信感をあらわにしていたが、岡本氏は「反省するところだと思う。恫喝とは思っていないが、若いころは強い口調で怒ったりしたことはあった」と反省。加藤は「今の社長、会長の体制が続くんだったら、僕は吉本興業を辞める」と怒りを爆発させていたが、「加藤くんの場合はこの会見を受けて、ミーティングの場を設定させていただいているので、まずはそこでの話。まずはきちんと話をして、残っていただくことから始める」と明かした。

 会見では、報道陣からの質問に回答する中でしどろもどろになり、記者から「分かりました」と途中で打ち切られてしまう一幕も…。進退について報道陣から「50パーセントの減俸で済ますのか」との指摘もあったが「進退に関しては、まだまだいろんな調査、ヒアリング等がありますので、このことをまずしっかりやり切る」などと説明。さらに「なぜ辞めないのか。岡本氏が社長でなければできないことは何か」との追及にしばらくうなった末に「みんなに後で聞いときます」と述べる場面もあった。

 午後2時から始まった会見。2時半から岡本氏が登壇し、途中10分間の休憩をはさんで、7時半に終了。岡本氏は最後に「本日は大変長い時間本当にありがとうございました。改めまして、今回反社会勢力からの被害に遭われた方々に対しお詫びを申し上げます。今回ここまで騒ぎが大きくなり、ご迷惑ご心配をおかけしましたことはひとえに私の力のなさによるものであり、誠に申し訳ございませんでした。今一度皆様方から信頼を得られるよう反省して、真摯に受け止めていきたいと思います。本日はありがとうございました」と改めて頭を下げ、会見場を引き揚げた。

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