芸能界の常識、世間と乖離 吉本、ジャニーズ…古い体質に問題提起

 所属芸人の「闇営業」問題を発端に、芸能事務所とタレントの関係など芸能界の古い体質が改めてクローズアップされている。吉本興業の岡本昭彦社長は謝罪に追い込まれ、男性アイドルの世界を牽引(けんいん)してきたジャニーズ事務所には、公正取引委員会から「注意」があったことが明らかになった。芸能界の常識と世間の常識の乖離(かいり)が浮き彫りになっている。

 吉本興業から19日付で契約を解消された宮迫博之さん(49)、謹慎中の田村亮さん(47)らが、20日に自主的に開いた会見で、吉本の岡本社長から「(会見を開いたら)全員クビ」など、恫喝(どうかつ)とも取れる発言をされていたことを暴露した。22日に会見した岡本社長は「つらい思いをさせた」と謝罪したが、パワハラとの認識は薄く、「身内の感覚だった」などと述べるにとどまった。反社会的勢力との接触を避けるコンプライアンス(法令順守)の強化は打ち出したものの、パワハラなどについては「僕が変わるしかない」(岡本社長)。辞任も否定した。

 一方、ジャニーズ事務所は公正取引委員会から注意を受けた。事務所から独立した元SMAPの稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんの3人をテレビ出演させないよう民放各局に圧力をかけていれば、独占禁止法に触れるおそれがあるというのが、その理由だ。

 芸能界での事務所独立に絡む騒動は後を絶たず、半ば公然と行われているともいえる。平成25年のNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」の主演で人気を得ながら、27年に事務所を独立したのんさん(能年玲奈から改名)の姿が、独立騒動後、テレビで見られなくなった例もある。

 事務所とタレントとの関係性に、吉本興業の芸人らが出演する番組やSNS(会員制交流サイト)を通じ、声を上げている。一事務所の不祥事にとどまらず、芸能界全体のあり方について問題提起した形になった。

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