「加藤の乱」鎮圧後に待ち受ける“芸人淘汰”の時代 契約者しか「吉本」名乗れず?

 お笑い芸人による闇営業問題に端を発する吉本興業の内紛騒動。極楽とんぼの加藤浩次(50)がぶち上げた“加藤の乱”は、加藤自身がトーンダウンしたこともあり、ほぼ鎮火状態だが、一定の成果を得たともいえる。しかし、その後に待ち受けるのは、今よりも厳しい淘汰の時代かもしれないのだ。

 20日の雨上がり決死隊、宮迫博之(49)らの記者会見を受け、22日朝の『スッキリ』(日本テレビ系)の生放送で、MCの加藤が経営陣の退陣を迫ったことで始まった“加藤の乱”。22日の岡本昭彦社長(52)の会見内容も相まってテレビやスポーツ紙、雑誌は吉本をめぐるニュースで一色になった。

 「この騒動で注目されたおかげで、公正取引委員会が、吉本の状況を念頭に、所属芸人と契約書を結ばない現状は『競争政策上問題だ』と指摘したこともあり、希望する芸人とは契約書を交わすという方針になりました。そういう意味で“加藤の乱”は成果があったとみてもいいでしょう」とある芸能事務所幹部。

 いわゆるトップクラスではない芸人たちからは不安定な待遇に対する不安や不満の声が上がっていたわけだから、これは芸人にとっては歓迎すべきことなのか。

 「むしろ、ここから芸人の淘汰が始まります。これまで個人事業主という扱いだった芸人が、契約書を結ぶことで雇用関係に変わることになる。希望する芸人と契約を結ぶとはしていますが、雇用関係となると、6000人いるとされる芸人すべてと契約書が交わされるとは考えにくい」と先の芸能事務所幹部。

 いったい何が起きるのだろうか。

 「これまではどんな若手でも“吉本芸人”と名乗っていたが、これからは契約を結んでいる芸人しか“吉本芸人”と名乗ることができなくなるかもしれない。芸人は大きな看板を失ってしまうことになります」とも。

 芸能文化評論家の肥留間正明氏は「売れる芸人でないと契約はしてもらえないと心すべきだ。これからは芸人としての力量がさらに問われることになり、狭き門になるだろう。一方で契約を結ぶとしても、タレントに不利な条件がつくケースもあるので、内容には気をつけないといけない。私の経験上、タレントに有利な契約書なんて見たことがない」と指摘する。

 さらに「今は契約を結んでいないから、芸人は自由に発言できる。しかし、契約を交わすとがんじがらめになる可能性はある。言ってみれば“飼い殺し”になるかもしれないのだ。辞めたくても、辞められなくなる。だから辞めるなら今のうちだ」とも。

 どんな世界が待っているのだろうか。

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