私はこうして“息子”にだまされた… 実録!卑劣オレオレ詐欺事件

【衝撃事件の核心】

 「オレオレ詐欺がはやっているから、気をつけてくださいね」。女性は金融機関でくぎを刺されたのに、「墓石を買うんです」と嘘をついた。“息子”を助けたい一心だった。だが、それは本当の息子ではなく、オレオレ詐欺だった。5月、600万円の詐欺被害に遭ったという兵庫県伊丹市の70代女性。「恥ずかしい。家族みんなに申し訳ない」とふさぎ込んだときもあった。それでも「少しでも役に立てれば」と心を奮い立たせ、銀行員らの前で自らの体験を赤裸々に告白した。(沢野貴信)

 「お母さん、なんぼか用意できない?」

 6月7日、兵庫県警伊丹署は、管内に支店がある銀行など金融機関担当者に参加を求め、急増する特殊詐欺被害を防止するための緊急対策会議を伊丹市立総合教育センターで開いた。

 約40人の担当者の前に姿を現したのは白髪の高齢女性。登壇すると、緊張した面持ちで話し始めた。

 「夜に電話がかかってきまして-」

 電話があったのは5月中旬のことだった。

 「もしもし、孝(仮名)だけど、会社でやばいことしてしまって」

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