厚木基地騒音訴訟 帝京大の志方俊之名誉教授(安全保障論)「国家の防衛は公共性の最たるもの」

 国家の防衛、安全保障は公益性、公共性の最たるもので、飛行の差し止めを認めなかったのはまっとうだ。厚木基地に限らず、全国の自衛隊、米軍基地に影響する重要な判例となるだろう。自衛隊では防衛相の権限の下、夜間・早朝の飛行訓練を自主規制しているが、戦闘は必ずしも日中に発生するとはかぎらない。夜間の航空機事故を防ぐためにも、夜間の飛行訓練は必要だ。米海軍は深夜、小笠原沖で空母の着艦訓練を実施している。「国の支配の及ばない第三者」ではあるが、自衛隊の自主規制は、在日米軍に対する一つのサゼスチョン(示唆)にもなっているはずだ。

 厚木基地では小笠原諸島など離島の患者を医療機関に緊急搬送しており、どうしても夜間に飛行しなければいけないケースもある。判決はこうした必要に応じた夜間の飛行を容認しており、評価できる。

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