特殊詐欺グループvs警察 仁義なき戦い 「社会の敵」を撲滅せよ…

【衝撃事件の核心】 

 「パブリック・エネミー・ナンバーワン」(社会の一番の敵)。20世紀初頭、FBIが不法行為を繰り返したギャング、ジョン・デリンジャーを評した言葉だ。現代において「社会の敵」と言えるのは、振り込め詐欺グループだろう。平成28年は携帯電話を提供する「レンタル業者」、アジトを提供する「不動産業者」、現金の回収を担う「バイク便業者」など、特殊詐欺の道具屋の暗躍が新たに確認された。警察当局はこれらの業者を詐欺グループの一員として摘発しているが、道具屋も次々と新しい方法を導入。「社会の敵」と捜査当局のイタチごっこは29年も続きそうだ。

 ■「事務所」はマンションの1室…「犯罪のための業者」

 都内にあるマンションの一室。一般の住宅と変わらない室内には金髪に黒いジャージーを着た女性と、横柄な態度でたばこを吸う男性の2人だけがいた。

 特殊詐欺に使われた携帯電話の回線をたどり、詐欺グループに携帯電話を貸し出したレンタル業者にたどり着いた警視庁の捜査員が見たのは、こんな光景だった。店の看板があるわけでもなく、室内には複数のスマートフォンがあるだけ。

 「レンタル業者というと正業を営んでいるように聞こえるかもしれないが、実際は多くの店が犯罪のために作られた道具屋に過ぎない」と捜査関係者は明かす。

 携帯電話不正利用防止法では、貸し出す際に本人確認が必要だが、捜査機関から照会された際、偽造免許証のコピーを提出する業者もあるという。

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