ビットコイン資金洗浄 匿名性の懸念、現実に 本人確認、取引監視など課題

 匿名性が高いビットコインは、追跡が困難とされ、資金洗浄など犯罪に悪用される可能性が以前から指摘されていた。警視庁が男2人を追送検した資金洗浄事件は、その懸念が初めて具体化した格好だ。各国は仮想通貨の利用を推進する方針で、日本政府も関連業者に対し、取引の監視を義務づけるなどして規制を強化しているが、対策は途上の段階との声も聞かれる。

 「足が付かないように他人名義の口座を経由させた」。追送検された藤井亮太容疑者らは調べに対し、こう説明したという。捜査関係者によると、藤井容疑者らは不正に得たビットコインであることを隠すため、コインをほかのアカウントに繰り返し移動させたり、正規に得たコインと交ぜるなどして取引をたどりにくくしていた。

 ビットコインの取引記録は公開されることが一般的だが、取引所の外で行われる送金に関しては誰がそのコインを利用しているかの特定が難しいほか、取引所内の送金でも少額であれば本人確認が不必要であることなどから追跡が難しいとされる。

 今回、警視庁の解析で資金洗浄の一端が解明されたが、「悪用は氷山の一角かもしれない」とみる捜査関係者も少なくない。

 資金洗浄やテロ資金対策の国際基準を定める金融活動作業部会(FATF)は2015年、取引所に対する規制を盛り込んだ指針を公表した。

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