カラオケ居酒屋VS騒音で鬱になった住人夫婦 「受忍限度」めぐる法廷闘争に

【衝撃事件の核心】

 いざ寝ようと思ったら、チクタクという秒針が気になって眠れない。そんな経験はないだろうか。ましてや隣から下手なカラオケ音が漏れてきたり、ドアが頻繁に開け閉めされたりしたら…。そのカラオケ居酒屋は住宅街の一角にあった。向かいに住む夫婦は店の騒音で睡眠不足になり、ついには鬱状態になったとして、店の経営者に深夜営業の差し止めや約200万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。法廷闘争の行方が注目される。

 ■住宅街の居酒屋

 大阪府内の下町風情を残す住宅密集地。そこに「居酒屋愛」(仮称)があった。住居の1階部分を店舗に改装した、こぢんまりとしたたたずまいだ。

 夜のとばりが下りたころ、「愛」の看板にライトがともった。周囲にはスナックなど地元密着型とみられる小規模店舗が点々と存在している。

 訴状によると、夫婦は平成22年7月、この地区の3階建て住宅で暮らし始めた。60代の夫は運送会社に勤務、50代の妻はパート従業員として働いていた。

 昨年3月中旬、「愛」が夫婦の自宅から幅約3・8メートルの道路を挟んだ向かい側で営業を始めた。昼間だけでなく、夜もカラオケを歌う客の声がひっきりなしに響いた。

 たまりかねた夫婦は同年5月ごろ、店の従業員に陳情した。「午後10時以降のカラオケのボリュームをもう少し小さくしてもらえませんか」

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