あなたの街を「特殊詐欺専門」のバイク業者が疾走している それでも摘発が追いつかない現実

 警視庁によると、28年に確認された都内の特殊詐欺被害件数は全国の約1割の2032件で、被害者から現金を直接受け取る被害は72%に当たる1459件。このうち、受け子にバイク便が使われたのは242回と、27年の83回の3倍近くに増えた。

 捜査関係者は「特に詐欺専門とみられるバイク便業者が使われたのは27年の7倍。バイク便が使われた詐欺全体の大半を占めるまでになっている」と警鐘を鳴らす。

 ■「詐欺とは知らなかった」 怪しまれない利点

 特殊詐欺になぜバイク便が利用されるのか。

 捜査関係者は「バイク便業者であれば、路上で現金の受け渡しをしても怪しまれない」と指摘。「さらに現金の受け取り現場を警察に押さえられたとしても、『客に頼まれただけ。詐欺とは知らなかった』と言い張れば、共犯に問われにくい」と分析する。

 こうした利点を活用しているのはバイク便だけではない。詐欺電話をかけるために犯人グループが使用するレンタル携帯業者でも同じ仕組みが取られている。

 ドコモやソフトバンク、AUといったキャリアから借りた携帯を、いくつものレンタル業者が「又貸し」としていくことで責任の所在をあいまいにし、詐欺グループに電話を供給している。捜査幹部は「詐欺グループを構成する正業を装ったこうした業者を次々と摘発し、営業できない状態に追い込むことで、詐欺被害を減らしていきたい」と話した。

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