山口組分裂、代理戦争の危機 行政が「ノー!」 会津小鉄会事務所使用禁止の意義

【衝撃事件の核心】

 「建物を指定暴力団7代目会津小鉄会の事務所として使用してはならない」。京都市が会津小鉄会の本部事務所(同市下京区)の使用差し止めを求めた仮処分申請で、京都地裁が4月、使用禁止を命じる決定を出した。自治体の申し立てに基づく暴力団事務所の使用禁止の仮処分が認められたのは初めてだ。さらに、今回は具体的な事柄ではなく、周囲に危険が及ぶ「可能性」を根拠に使用を差し止めた異例の判断でもあった。暴力団排除に対する自治体の厳然とした対応に司法が応えた格好で、識者も「暴力団の弱体化につながる」と評価する。

 跡目継承、2通の書面

 地裁決定などによると、事の発端は昨年にさかのぼる。

 昨年12月、詐欺罪に問われた馬場美次(みつぐ)・6代目会長(76)が京都地裁で実刑判決を受けた。馬場6代目は会長を引退する意向を示しており、判決を機に、後継者をめぐる紛争が表面化した。

 年が明けた1月10日。本部事務所に指定暴力団山口組の関係者や同組を支持する会津小鉄会の組員が本部事務所を占拠し、次のような書面が出回った。

 「このたび、後進に道を譲るべく、(若頭を)7代目会津小鉄会会長とし、私の跡目とすることと決定いたしました」

 書面には馬場6代目の名前が記されていたが、間もなく同じ馬場6代目の名前で、書面の内容を否定し、跡目決定を無断で行ったものとして若頭を絶縁処分とする書面も流れた。

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