九州豪雨 「洪水危険度」活用に課題 予想降水量で中小河川の氾濫警告

 福岡、大分の両県で記録的大雨が降った前日の4日から、気象庁は新たな防災情報「洪水警報の危険度分布」の運用を開始した。国土交通省などの水位観測による「指定河川洪水予報」が設定されない中小河川で威力を発揮するとされていたが、今回の水害で役割を果たせたのだろうか。

 ■5段階で色分け

 気象庁が公式サイトで始めたのは、3時間先までの予想雨量を基に洪水警報が出る危険度の高さを1キロ四方ごとに示した地図。10分おきに更新され、危険度を5段階で色分け表示する。中小河川も含めたほぼ全ての約2万河川が対象。

 雨脚が強まった5日午後1時20分、福岡県朝倉市内の桂川や黒川などで5段階中2番目に危険度の高い「非常に危険」を示す薄紫色が出現。同30分には最高レベルの「極めて危険」の濃い紫色も現れ始めた。この直前の同14分、県内に大雨洪水警報が発表された。

 午後2時50分には市内の多くの河川が薄紫色か濃い紫色になった。濃い紫色は「既に重大な洪水が発生している恐れが高い」とされる。実際、同市によると発生時間は不明だが、5日には市内のほぼ全ての中小河川が氾濫したという。

 指定河川洪水予報との違いも際だった。国や都道府県管理の大河川計419(昨年3月末時点)では観測所ごとに設定された水位に達すると情報を出す。

 国交省は午後5時に同県添田町の彦山川で氾濫を確認したが、この時、17キロ下流の観測所の水位は最も低い「水防団待機水位」。気象庁の危険度分布は午後5時時点で、彦山川上流で濃い紫色が出現していた。

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