「数百メートルおきに表層崩壊」 根の浅いスギの流木が川せき止めて被害拡大 九州豪雨

 九州北部の豪雨では、山間部で地表の浅い部分が崩れる「表層崩壊」が多発し、大量の流木が中小河川に流れ込んだことで浸水被害が拡大した可能性があることが12日、現地調査した専門家らへの取材で分かった。狭い範囲に記録的大雨が集中し、流木の量を大幅に増やしたとみられる。

 「ものすごい数の山崩れが起きた。数百メートルおきに1カ所くらいのペースで崩れている」。福岡県朝倉市の山間部で現地調査を行った九州大の久保田哲也教授(治山学)はこう説明する。多くが深さ2メートル以内の表層崩壊とみられる。

 崩れた土砂は根の浅い杉とともに谷川へ流れる。土木学会調査団メンバーで九州大の矢野真一郎教授(河川工学)によると、同市内のある川では大量の流木が約50メートルにわたって橋の下でせき止められ、川の水が住宅地にあふれていた。

 また、別の川とつながる農業用ため池では、上流から流れてきた流木がたまった後に一気に決壊して水とともに流出した可能性があることも判明。矢野教授は「流木量は桁外れに多い。流木が浸水被害を拡大したと推察できる」と話した。産業技術総合研究所の地質調査総合センターによると朝倉市の地質は風化しやすい花(か)崗(こう)岩で表層崩壊が起こりやすかったとみられる。

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