事件から13年 なぜ捜査線は動いた 茨城女子大生殺害は偶発的犯行か 見えぬ全容

 【衝撃事件の核心】

 なぜ今、事件は動いたのか-。茨城県美浦(みほ)村で平成16年、茨城大農学部2年の女子学生=当時(21)=の遺体が見つかった事件は、発生から13年以上が経過した今月2日、急展開した。

 茨城県警は強姦(ごうかん)致死と殺人の容疑で、フィリピン国籍のランパノ・ジェリコ・モリ容疑者(35)を逮捕し、共犯として男2人を国際手配。不可解な状況に包まれ、多くの関係者が疑われた事件は結局、偶発的に発生した可能性が強まっている。解決の糸口となったのは、発生から10年近くを経て関係者から寄せられた情報だった。

メモ残し姿消す

 空気がしん、と冷えた真冬の朝。霞ケ浦へと注ぐ、静かな川の流れ。マネキンのように白い、若い女性の遺体は、うつぶせの状態で水面に浮かんでいた。 

 16年1月31日。当時茨城大農学部の2年生だった原田実(み)里(さと)さんは、午前0時ごろに茨城県阿見町の自宅を出たあと、数時間後に約6キロ離れた美浦村の清明川で変わり果てた姿で見つかった。

 原田さんは山口県出身で14年に茨城大農学部に入学。大学ではトライアスロン部のマネジャーとしても活動し、同競技の学生連合で委員を務めるなど、「明るく真面目な性格」で友人らに慕われていた。

 目立ったトラブルのない、ごく普通の女子学生。だが、事件は多くの謎に包まれていた。

 原田さんは外出した際、部屋で寝ていた友人の男性にあてて、「出かけてくる」などと記したメモを残していた。ところが、普段使っていた眼鏡もコンタクトレンズも室内に残し、携帯電話や財布も置いたままだった。自宅からなくなっていた原田さんの自転車は、遺体発見の数日後、土浦市内の空き地で見つかった。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ