卒業生らの賠償請求認めず 朝鮮学校無償化訴訟

 朝鮮学校を高校授業料無償化の対象から除外したのは違法だとして、東京朝鮮中高級学校高級部の卒業生62人が国に1人当たり10万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、東京地裁であった。田中一彦裁判長は「文部科学相の判断に裁量権の逸脱・乱用があったとは認められない」として、原告側の請求を棄却した。卒業生側は控訴する方針。

 全国の5地裁・支部で起こされた同種訴訟で3例目の判決。先行する2訴訟では、結論が分かれていた。

 田中裁判長は、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)が朝鮮学校と密接な関係にあり、教育内容に影響を及ぼしているとする公安調査庁の資料などを、文科相が無償化の適用対象に指定するかどうかの判断にあたって考慮したことは「不合理ではない」と指摘した。

 その上で、「就学支援金が授業料に充てられるという十分な確証がない」として不指定とした文科相の判断に違法性はないとし、「政治的外交的な理由で適用を除外された」とする原告側の主張も退けた。

 広島地裁は7月、「支援金が授業料に充てられない懸念がある」とする国の主張を認め、原告の請求を全面的に退けたが、大阪地裁は同月、国の処分が「裁量権の逸脱・乱用にあたる」として取り消しを命じた。

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