「体が勝手に動いた」30秒の救出劇 ホーム下に男性転落、とっさの行動だったが…

【衝撃事件の核心】

 地下鉄が到着する寸前、アクション映画さながらのギリギリの救出活動は複数の乗客の勇気ある行動により、30秒間で成し遂げられた。今夏の夕方、視覚障害のある高齢男性が誤って駅のホーム下に転落した際の一瞬の出来事だ。

 京都市の男性会社員は騒ぎを目にするや、すぐさまホーム下に飛び降り、男性を抱え上げ、他の乗客とともに男性を救出した。一歩間違えば自らも危険な状況。「助けよう、という気持ちで下りたというよりも、体が勝手に動いた」と振り返る。奇跡ともいえる電光石火の救出劇が成功したウラに何があったのか。

 2分前に出発した電車が迫る中…

 8月3日午後5時半ごろ。京都市の会社員、伊藤優太さん(29)は、友人と大阪府内で開催されるライブに行くため、京都市営地下鉄烏丸線の北大路駅(同市北区)に来た。目の前に人だかりがあり、駆け寄ってのぞき込むと、高齢男性がホーム下の下り線路に落ちていた。

 「危ない」

 考えるより先に体が動いて、約1・3メートル下の線路に飛び降りていた。

 転落したのは、同市右京区の視覚障害者の男性(70)。市営地下鉄の時刻表によると、転落した時間ごろに下りにやってくる電車は、直前の北山駅を午後5時28分に出発した国際会館発新田辺行き普通電車(6両)。北大路駅には午後5時半に到着する予定で、まさに寸前だった。

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