組対5課つなげた「薬」と「銃」の“点と線” 全国初摘発の組員同士の拳銃売買の舞台裏

 【衝撃事件の核心】

 「粘り強い捜査のたまものだ」-。警視庁の捜査幹部は一連の逮捕劇をそう満足げに振り返った。それは組織犯罪対策5課が平成29年11月、拳銃3丁を知人の暴力団組長に譲り渡したとする銃刀法違反(拳銃譲渡)の疑いで指定暴力団住吉会系組長の保正(ほしょう)康典被告(48)=銃刀法違反罪で公判中=を摘発した事件だ。銃器犯罪の巧妙化が進むなど捜査の困難化が指摘される中で、暴力団組員同士の拳銃売買の摘発は全国初。組対5課は、末端組員の薬物事件を足がかりに、違法薬物の売買で名をはせた大物組長、そしてその組長に拳銃を譲り渡した保正被告の逮捕へと“点と線”をつないでいった。拳銃撲滅に向けた執念の捜査の舞台裏に迫った。

3丁で80万円

 28年5月30日、東京都板橋区の電器店。その駐車場に2人の男の姿があった。

 紙袋を手にした1人は保正被告。もう1人は、ある男の「代理人」として駐車場に現れ、その紙袋を手早く受け取った。

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