次男返還拒否どう判断 ハーグ条約、15日に最高裁判決

 両親の離婚などにより国境を越えて連れ去られた子供の取り扱いを定めた「ハーグ条約」実施法に基づく返還命令が確定したのに、従わないのは不当として、米国在住の父が日本在住の母に次男(13)の引き渡しを求めた人身保護請求の上告審で、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)は15日、判決を言い渡す。ハーグ条約による返還が実現しないケースについて最高裁が判断を示すのは初めてとみられ、結論によっては返還命令の実効性にも影響を与えそうだ。

 人身保護請求は、人身保護法に基づき、不当に拘束された人の釈放を求める手続き。地裁か高裁に申し立てが可能で、上訴があると最高裁が判断する。

 日本人の両親は米国で暮らしていたが、夫婦仲の悪化に伴い、平成28年1月、母が次男を連れて帰国。父はハーグ条約に基づいて次男を米国に引き渡すよう東京家裁に申し立て、返還命令が同年11月に確定した。

 裁判所の執行官が29年5月、代替執行として自宅を訪れ、次男の引き渡しを求めたが、母は拒否。執行官が2階の窓から自宅に入ったのに対し、母は次男と一緒に布団に入るなどして激しく抵抗し、引き渡しは実現しなかった。長男と長女は米国で暮らしている。

 1審にあたる名古屋高裁金沢支部判決は、次男が今後も日本で暮らすことを望んでいることなどから、意に反した「拘束」にはあたらないと判断。「ハーグ条約実施法に基づく返還命令が確定していることは、本件の結論に影響しない」とし、父の請求を退けた。

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