懸念される「三つどもえ」抗争 任侠山口組の指定暴力団公示に警察も警戒強める

 暴力団組織「任侠(にんきょう)山口組」(兵庫県尼崎市)が暴力団対策法に基づく指定暴力団に指定されたことで、約2年半前から続く指定暴力団山口組(神戸市灘区)の分裂騒動は、「山口組」を名乗る指定暴力団が同時に3組織も併存する異例の事態に発展した。本拠地はいずれも兵庫県内で、三つどもえ抗争の激化を懸念してきた兵庫県警の幹部は「組員らに強い抑止力が働くことになるだろう」と今回の指定を受け止める。

 警察庁によると、平成27年8月に山口組から分裂した神戸山口組は、翌28年4月に指定暴力団に指定されるまでの間、任侠山口組と同様にいったん暴対法の規制対象外となった。約8カ月にわたる規制の「空白期間」で山口組との間で75件の抗争事件が発生。争いの封じ込めを図るため警察当局は今回、独立組織との認定から2カ月弱での指定にこぎつけた。

 指定暴力団となれば、自治体の外郭団体が住民に代わり組事務所の使用禁止を求める「代理訴訟」を起こせるようになる。また、抗争が激化した際は、特定区域内に組員らが5人以上集まっただけで警察が逮捕できるようになるなど、さらに規制の厳しい「特定抗争指定暴力団」指定も視野に入る。警察幹部は「3組織の弱体化に向けてさまざまな手段を講じる」と話している。

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