西日本豪雨 「もうダメか」と思ったとき…隣人男性が道路を泳いで助ける

 全面積の約3割が浸水した岡山県倉敷市真備町地区。自宅が浸水し、2階の屋根の上で救助された高齢女性が9日、取材に応じた。一帯をのみ込んだ濁流は、あっという間に増水。女性ははだしで腰まで水につかりながらベランダや屋根を伝って12時間かけて避難し、一命を取り留めた。

 真備町箭田(やた)に住む中村ナツエさん(80)が異変に気づいたのは7日未明。普段は1階で寝ていたが、この日は強い雨を警戒し、同居する長女(50)と2階で就寝していた。午前4時ごろ、1階のトイレに行った長女が浸水に気づいたが、瞬く間に2階の畳も浮いた。勤務先の和歌山県内で連絡を受けた長男(54)は「最悪の事態を覚悟した」と振り返る。

 2階のベランダへ逃げたが、水位はさらに上昇。「もうダメか」と思ったとき、隣人男性が道路を泳いで渡り、1階屋根上に設置されていたエアコン室外機の上に引き上げてくれた。

 消防のボートで2階の屋根の上へ避難し、別のボートに救助されてから、バスで倉敷市中心部の避難所にたどり着いたのは7日午後4時ごろ。中村さんは「とにかく寒かった。無事でいられてほっとしている」と話した。(鈴木俊輔)

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