西日本豪雨 「避難が5分早ければ」小学生男児と母、祖母が被災

 裏山で発生した大量の土砂に住宅が押しつぶされ、小学生の男児と母親、祖母が不明になった愛媛県宇和島市吉田町南君。8日から9日にかけ、3人とみられる遺体が相次いで見つかった。「あと5分でも避難が早かったら」。近所の人たちは無念の思いをかみしめた。

 近くの住民によると、裏山が崩れたのは7日午前7時前。ドンという音の後、バキバキと音を立てながら竹やぶが崩れ落ちてきた。「一緒に避難するよ」。祖母は直前、隣家の住人に声を掛けた。だが一家は逃げ遅れたとみられる。

 住宅は跡形もなく、連日の救助活動は泥との格闘に。重機がうなりをあげ、消防隊員らが手作業で土砂やがれきを取り除いた。8日は時折、激しい雨が打ちつけ、9日は一転、目もくらむような日差しに。9日、3人目の遺体が見つかり、警察官らがブルーシートで覆いながら警察車両に運び込んだ。親族とみられる男性らは涙を浮かべて抱き合った。

 捜索終了後、全身泥だらけの隊員らは整列。現場に向かって黙とうをささげた。うつむきながら、花束を抱えて歩く親族の姿も。祖母と親しかった近所の女性(62)は「5分でも10分でも(避難が)早かったら助かっていたのかも。本当に残念です」と手の甲で涙をぬぐった。

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