西日本豪雨 「早く元の生活を」 1カ月たっても生活再建見通せず

 西日本豪雨から1カ月近くたってもなお、被災者の生活再建の先行きが見通せず、日々の暮らしにも窮する状況が続く。「早く元の生活を」。被災者は歯を食いしばりながら早期の復興を願う。

 「まったく先が見えない」。広島県呉市の避難所で暮らす主婦坪根貴美子さん(74)は肩を落とす。夫(80)と2人暮らし。半世紀近く住んだ木造2階建ての自宅は大量の土砂が壁を突き破って1階に流れ込み、ほとんどの電化製品が泥に埋まった。「家財だけでもいくらかかるか分からない」

 被災後、市職員らの現地調査で半壊と判定された。県と市から受け取れる見舞金は計14万円で、全壊の半分以下だ。「住める状態ではないのに、納得できない」と憤る。

 収入は、鉄鋼会社に勤めていた夫と自分の年金だけ。「(生活再建には)1千万円でも足りない。新しい家を建てるほどの貯蓄もない」と話す。

 行政が民間の賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設住宅」のマンションに入居する予定だが、家賃などが無償となるのは原則半年まで。夫婦の楽しみの一つだった毎月の温泉旅行も「当分行けない」。元通りの生活を今は思い描けない。

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