西日本豪雨 7割が災害想定区域で犠牲 広島県、避難行動に課題

 西日本豪雨による土砂崩れなどで7月末までに死亡が判明した広島県内の犠牲者87人のうち、約7割が土砂災害警戒区域などあらかじめ災害が想定された地域で亡くなっていたことが16日までに、県の調べで分かった。区域設定が必ずしも避難行動につながらない課題が浮かびあがり、県は新たな対策を模索している。

 県によると、移動中などで被災場所が特定できない12人を除く犠牲者75人のうち、41人が土砂災害防止法に基づき指定された土砂災害警戒区域、24人が県が調査して公表した土砂災害危険箇所で亡くなった。

 斜面に住宅が並び立ち、広範囲が警戒区域に指定されている呉市阿賀南9丁目では7月7日、大規模な土砂崩れで1人が亡くなった。この地域に住み、当時は避難せずに自宅にとどまったパート従業員の佐々田一さん(66)は「危ない場所だとは知っていたが、この辺りは一度も崩れたことがなく、大丈夫だと思った」と振り返った。

 県砂防課の山本悟司課長は「今回の豪雨で指定が避難に結び付いていない現状が浮き彫りになった」と話す。県は今月9日、災害対策を考える検討会を設置。今後、区域設定と避難の関連性を有識者と検証する。

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