台風21号 7年前思い出す-紀伊半島豪雨被災地でも避難進む 「早く逃げないとだめだ」と危機感も

 平成23年の紀伊半島豪雨で61人が死亡・行方不明となった和歌山県南部では、3日午後から2市5町で避難所を開設。住民の一部がホテル・旅館、避難所などに避難し、不安な一夜を過ごした。7年前とちょうど同じ時期の台風に「あの日と重ねてしまう」と不安そうに話す人も見られた。

 紀伊半島豪雨で29人の死者・行方不明者が出た同県那智勝浦町では、町内12カ所に避難所が開設された。78歳の母を同町内のホテルに避難させた同町遺族会代表の岩渕三千生さん(57)は、「今回は台風の規模も大きく、早く逃げないとだめだと判断した」と危機感をあらわにした。

 同町市野々地区でも、多くの住民が町立市野々小学校に自主避難。無職、古(こ)角(すみ)康子さん(92)は「7年前は首まで濁水につかり、目の前に自動車が流され、死を覚悟したことを今も思い出す。本格的に雨が降ってからでは遅いと早めに避難した」と話した。

 死者・行方不明者が14人にのぼった同県新宮市では、避難所の一つ「新宮市福祉センター」で49世帯71人が不安な一夜を過ごした。同市春日のパート、千葉敬(のり)子(こ)さん(62)は「(今年8月の)台風20号では、一人で寝るのが怖かった。避難所ではいろいろな人と話ができ、ほっとしました」。同市千穂の無職、宮本清子さん(78)は「これから雨も強まりそう。台風に備えてお昼の弁当も買いました」と不安を隠せない様子だった。

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