台風21号 西本願寺で土塀倒壊、阿弥陀堂門は屋根剥がれる

 台風21号の影響で、世界遺産・西本願寺(京都市下京区)では、南能舞台(重要文化財)南側の土塀(高さ3メートル、幅20メートル)が倒壊した。阿弥陀堂門(重文)の屋根が一部剥がれたほか、国名勝・滴翠(てきすい)園内の木造建物の清浄(しょうじょう)亭が倒木のために全壊した。

 同寺は4日も通常通りに開門していたが、参拝者はほとんどおらず、けが人はなかった。6月の大阪北部地震や先月の台風20号でも境内に被害が出ており、職員は「自然災害は防ぎようがないが、(1年に)3回も被害を受けるとは…」。5日も朝から被害確認や片付けなどに追われた。

 職員が土塀の倒壊を見つけた4日午後2時半ごろは、京都市内が激しい暴風雨に見舞われていた時間帯。同寺境内でも車いす用通路のため使用していたゴムマット(1枚約60キロ)十数枚が飛ばされ、松の木に引っかかった状態だったという。

 富永慎秀副執行長(70)は「大切な建物に大きな被害があり、心を痛めているが、人的被害がなかったことが何より。早急に復旧に努めたい」と語った。今後、二次災害を防ぐため樹木の枝を剪定(せんてい)するなどの対策を講じるという。

 また、桜の名所・平野神社(京都市北区)では、徳川秀忠の娘、東福門院が建立し、府指定文化財となっている拝殿が全壊。けが人はなかったが、境内の桜の木約400本のうち数十本が倒れた。中村聡朗権禰宜(39)は「再建にどれくらい時間がかかるかわからない」と肩を落とした。

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