北海道震度7地震 文化財への被害相次ぐ 国「今後も報告増える」 対応急ぐも時間や費用かかる見通し

 北海道を襲った最大震度7の地震発生から1週間が経過し、文化財への被害報告が相次いでいる。関係者は「大きな余震があれば被害が拡大する」と対応を急ぐが、ルールが厳しい文化財の修復には時間も費用もかかる見通し。被害の全容は把握できておらず、深刻化する可能性がある。(福田涼太郎)

 れんが造りや木造の歴史を感じさせる建物が並ぶ北海道大(札幌市)敷地内の札幌農学校(現北大)第2農場。牛舎や生乳所など明治初期に農学校初代教頭を務めたクラーク博士のもとで迎えた日本の畜産農業の“夜明け”を知る上で重要な建物が多く、それらは国の重要文化財(重文)に指定されている。

 家畜の餌を煮込む「釜場(かまば)」という石造りの建物もその一つだ。地震では屋根に突き出た煙突の石組みがずれ、強い余震があれば崩れかねない状態。重文は修復するにも工法や材料の制限が厳しく、北大の近藤誠司(せいじ)名誉教授は「修復にはお金も時間もかかると思う。煙突部分を地上に下ろすだけでも早くやらないと危険だ」と語る。

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