山体崩壊、火山学者警告が警告「火山の麓はどこでも注意が必要だ」 富士山、箱根など 火山灰堆積危険域全国に18万

 最大震度7を観測した北海道の地震では、大規模な山崩れが発生した。火山灰が積み重なったもろい地盤が崩れたとみられるが、同様の地形は日本各地にあり、富士山や阿蘇山、箱根山など人気の山も例外ではない。千葉や茨城などで地震が相次ぎ、このところの豪雨で地盤の緩みも懸念されている。専門家は「火山の麓はどこでも注意が必要だ」と山体崩壊に警鐘を鳴らす。

 多数の死者や不明者が出た厚真(あつま)町周辺の山では、同時多発的に斜面が崩れ落ち、土砂が津波のように住宅をのみ込んだ。緑色だった尾根は、茶色の岩肌がむき出しとなった。

 砂防学会の緊急調査団は14日、土砂崩れ現場を調査。団長を務めた北海道大の小山内信智特任教授は「今も危険度が高い状態が続いており、震度6弱程度でも崩壊が起きる可能性はある。不必要に斜面に近寄らないようにしてほしい」と呼び掛ける。

 石川県立大の柳井清治教授は「(厚真町の西側にある)樽前山の約9000年前の噴火でできた火山灰層が露出していた。9000年近く安定していた層が崩れたことになる」と指摘。「緩い斜面でも崩れていた現場があった。地震による斜面崩壊の特徴だ」とした。

 この地域はもともとは約4万年前、北海道西部の支笏(しこつ)湖のカルデラができた噴火の際の火山灰が4メートルほど積もった地域で、地盤は軟弱だという。「支笏の石は国内でも特に軽い」と話すのは火山に詳しい産業技術総合研究所の山元孝広総括研究主幹。「(噴火があった)火山から離れた地域では、火山灰が冷やされサラサラになって積もっている。その上の樹木が生えている土壌層の方がはるかに重く不安定な構造なので、地震などで揺れると崩れやすい」と解説する。

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