積水ハウス事件は氷山の一角…プロをもだます「地面師」の巧妙手口

 積水ハウスが架空の土地取引で約55億円をだまし取られた事件で、警視庁捜査2課は、偽造有印私文書行使などの疑いで、所有者に成り済ましていた職業不詳、羽毛田(はけた)正美容疑者(63)ら「地面師」グループ8人を逮捕した。だが、今回のように表面化するケースは氷山の一角にすぎないという。不動産のプロをもだます手口を現役不動産仲介業者が激白した。

 捜査2課は、事件に関与したとみられる男女計12人の逮捕状を取得しており、残りのメンバーも順次、逮捕する方針。主犯格のカミンスカス操(みさお)容疑者(58)は先週にフィリピンへ出国したという。

 関係者によると、東京都品川区西五反田の廃業した旅館の約2000平方メートルの敷地について、積水ハウスは昨年4月、グループと売買契約を締結。グループは代金を預金小切手で受け取り、複数の口座に分けて現金化。積水ハウスによる回収を難しくする狙いだったとみられる。

 「地面師はそれぞれ手口が全く異なり、地面師の数だけ詐欺の数もある。被害の話はいやというほど聞くし、公になるケースは氷山の一角だ」と話すのは、関東や関西を中心に各地を飛び回る現役不動産仲介業者だ。

 不動産仲介業者は「宅地建物取引士」という国家資格を持ち、売主と買主を仲介して売買、賃貸契約を成立させる。司法書士などとともに土地売買には欠かせない百戦錬磨のプロだが、それでもだまされるほど、地面師の手口も年々巧妙化しているという。

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