KYBが製品設置の施設名公表70件 大半は「改竄不明」のまま

 油圧機器メーカーのKYBは19日、免震・制振装置の検査データ改竄(かいざん)問題で不正や不正の疑いがある987件のうち、財務省本庁舎や国土交通省(東京都千代田区)が入る中央合同庁舎3号館など70件の施設名を公表した。所有者の了解を得る作業が進まず、観光施設やマンションなどについては公表しなかった。今後了解を得た段階で順次、公開を進めるという。

 不正や不正の疑いがある装置が使われた物件が、987件のほかに108件あることも判明した。改竄前の数値が基準内に収まっていたため公表しなかったという。

 公表したのは、建物地下に設置して揺れを抑える「免震オイルダンパー」が付けられた施設。農林水産省などが入る中央合同庁舎1号館本館(同)や愛知県庁(名古屋市)など11件で国の建築基準法に適合しない不正な製品が使われていた。

 また、長野県庁本館(長野市)など17件には、顧客が要求した基準から外れた装置が納入されていた。ただ、大半の42件は改竄の有無が不明だとしている。

 KYB側は免震ダンパーのほか、地上階に設置する制振ダンパーでもデータ改竄していたが、今回の発表での公表は0件だった。

 改竄を発表した16日には「関係者の了解が得られていない」などとして施設名を明かさなかったが、自治体などが同社製品の設置を相次いで発表して懸念が広がる中、公表に踏み切った。

 問題となっている免震・制振ダンパーは計1万本以上で、両社はすべての製品について交換に応じる方針を示しているが、交換完了は最短でも平成32年9月までかかるとしている。

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