KYBに東洋ゴム…相次ぐものづくりの不正 国も見抜けず「後手に」

 全国に影響が波及している油圧機器メーカーのKYBと子会社による免震・制振装置の検査データ改竄問題。平成27年にも東洋ゴム工業が性能データを改竄していたことが発覚し、国は調査・管理の厳格化を図っていたが、今回も不正を見抜けなかった。「実質的な安全につながる体制が必要だ」。専門家は指摘している。

 「このような不適切事案を事前に把握できなかったことは、私どもとしても残念」。石井啓一国土交通相は19日午前の閣議後記者会見で、KYBの改竄問題について遺憾の意を示した。

 国交省は27年の東洋ゴム工業の免震ゴム装置のデータ改竄を受け、関係する法令を改正し、審査体制を強化。製品の認定基準を厳しくしたほか、抜き打ちのチェックを行うなど対策を進めていた。

 ただ、今回不正が発覚した免震オイルダンパーは東洋ゴムの免震ゴムとは種類が違い、対応が甘くなったとみられる。耐震・免震に関わる製品の対象企業が多く、KYB側には未着手で、今後の検討にとどめられていた。国交省幹部からは「最悪の事態。後手に回った」と悔いる言葉も漏れた。

 KYB側の対応も遅れた。KYBは8月上旬ごろに従業員から不正の報告を受けたとしているが、事実の公表に踏み切るまでには2カ月以上を要した。「調査で改竄が確実だと分かるまで時間かかった」と説明するが、当初は施設名を公表せず、混乱に拍車をかけた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ