川金HD、免震・制振装置でデータ改竄 さいたま市庁舎など93物件に出荷

 鋼材加工などを手掛ける川金ホールディングス(HD、埼玉県川口市)のグループ企業が製造した免震・制振装置の検査データを改竄(かいざん)し出荷していたことが23日、分かった。顧客との契約で決まった基準に満たない装置が適合品として学校や庁舎など93物件に設置されていた。川金HDは同日、国土交通省に報告。国の基準に違反した装置の改竄はなかったとしている。

 装置は、傘下の油圧機器メーカー「光陽精機」(茨城県筑西市)が製造し川金コアテック(川口市)が出荷。改竄は平成17年2月から今年9月まで、東京都や大阪府に出荷された免震用4件と、東京など26都道府県に出荷された制振用89件で確認された。設置の内訳は免震用が病院1件、学校1件など。制振装置は教育施設30件、庁舎13件など。

 川金HDによると、顧客と約束した性能基準値のプラスマイナス10%以内を逸脱した製品データを検査員が書き換えて出荷。国が定める免震用の基準値プラスマイナス15%以内を超えた製品はなかったとしている。制振用には国の基準がない。

 大規模なデータ改竄が発覚したKYBの問題を受け社内調査を行った結果、検査員が不正を申し出た。納期などを守ろうと、不正を行ったとみられる。顧客契約の基準を満たした適合品でも、数値を改竄したケースが確認されている。

 川金HDは、過去に計45物件、402本の免震装置と計103物件、4799本の制振装置を出荷。さいたま市は23日、改竄の疑いがある制振装置が市役所本庁舎に使われていたと発表した。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ