「組織罰」創設を要望 福知山線脱線事故遺族らが法相に署名提出

 平成17年4月に起きたJR福知山線脱線事故の遺族らでつくる「組織罰を実現する会」が26日、大事故を起こした企業の刑事責任を問う「組織罰(法人罰)」の立法を求めて山下貴司法相に約1万人分の署名を提出した。多数の死傷者を出す事故を起こした企業には罰金を科す特別法の制定を求めている。山下法相と面会した同会の代表を務める大森重美さん(70)は「国民全体で議論してほしい」と訴えている。

 脱線事故後、JR西日本の歴代社長4人が業務上過失致死傷罪に問われたが、無罪が確定。多数の死傷者を出す事故を起こしながら誰の刑事責任も問えない「司法の限界」を訴える声が遺族らから上がり、「組織罰を考える勉強会」が平成26年3月に発足した。28年4月に現在の名称に改め、23年の東京電力福島第1原発事故の被災者や24年の中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故の遺族らとも連携し、活動を続けてきた。

 日本の刑法は個人の刑事責任しか問えない。このため同会は、事故を防ぐ努力を怠った企業を処罰対象にする組織罰の導入によって企業にさらなる安全対策を促すことができると期待している。

 会の顧問を務める元検事の郷原信郎弁護士は「特別法の制定であれば、法制化のハードルは高くない」と話している。

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