朝鮮学校無償化訴訟、2審も卒業生側敗訴

 朝鮮学校を高校授業料無償化の対象から除外したのは違法だとして、東京朝鮮中高級学校高級部の卒業生61人が国に1人当たり10万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が30日、東京高裁であった。阿部潤裁判長は「文部科学相の判断に裁量権の逸脱、乱用があったとは認められない」として、請求を退けた1審東京地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。原告側は上告する方針。

 全国5地裁・支部で起こされた同種訴訟で控訴審判決は2例目で、9月の大阪高裁判決に続き国側の主張を認めた。

 阿部裁判長は、朝鮮学校の資産や補助金が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に流用されている疑いが繰り返し報道されたとした上で、その密接な関係から「就学支援金が確実に授業料に充てられるか十分な確証が得られず、学校運営が法令に従った適正なものであるか疑いが生じる状況にあった」と指摘。無償化対象から外した国の判断について「不合理とはいえない」と判断した。

 文科省内の検討状況などを踏まえ、適用除外の判断根拠はこうした学校運営への疑念だったとし、「政治的外交的な理由で適用を除外された」とする原告側の主張を退けた。

 文科省初等中等教育局は「国の主張が認められたものと受け止めている」とコメント。卒業生の原告の女性(23)は判決後の記者会見で「納得のいかない判決で、悔しい気持ちでいっぱいだ」と語った。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ