「罪に向き合って」老人ホーム睡眠剤混入で被害女性

 平成29年に千葉県印西市の老人ホームで睡眠導入剤入りの飲み物を飲んだ職員ら4人を含む男女6人が交通事故などで死傷した事件で、殺人罪などに問われた元職員の准看護師、波田野(はたの)愛子被告(72)の裁判員裁判が13日から千葉地裁で始まる。不明な点が多い動機面の解明が進むかなどが焦点。裁判を目前に控え、殺人未遂の被害に遭った元同僚の女性(70)は今も残る心の傷と被告への複雑な思いを語った。

 「あれだけのことをした人が、本当のことを言うと思いますか」。今も事件があった施設で事務職員として働くこの女性は、波田野被告が公判で真実を語るかについて、こう疑義を呈した。

 女性と夫(73)は29年5月15日、波田野被告に睡眠導入剤入りのお茶を飲まされた。夫の運転する車は帰宅途中に対向車線のトラックと衝突。女性は肋骨(ろっこつ)を折る重傷を負った。

 女性が波田野被告から睡眠導入剤入りの飲み物を飲まされたのはこの日だけではなかった。女性は「11回も飲まされた」と明かす。女性が意識を失い倒れる度、波田野被告は「介抱してくれた」という。最初は原因不明の体調不良と思っていたが、波田野被告が逮捕され、謎が解けた。

 波田野被告とは旅行の土産やお菓子を交換する仲だったといい、「ややもすると、懐かしさが浮かぶ。でも無理やりたたいて押えつけている」と複雑な胸中を吐露した。

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