3つの山口組、切り崩し加速へ 初詣に四字熟語指針

 警察関係者によると、山口組内部でも、篠田組長の出身母体の弘道会と、古参組織の山健組の2次団体同士の対立が先鋭化した。弘道会側の主導で、数十万~百数十万円に及ぶ毎月の「上納金」に加え、ミネラルウオーターや日用雑貨の購入が傘下組織に半ば義務づけられたことが一因だ。

 こうした「裏上納金」の新設など、組織運営のあり方への不満が爆発。27年8月には当時の山健組の井上邦雄組長(70)ら一部幹部が、一枚岩とされたはずの山口組を離脱し、神戸山口組を結成した。

組織弱体で暴追加速

 暴力団組織はそもそも、他人同士が盃(さかずき)を交わして親子や兄弟となる「擬制的血縁関係」により、強固な組織を形成しているとされる。山口組で起きたその関係性の崩壊は、さらなる分裂を招いた。

 神戸側結成から約1年半後の29年4月、組の要職にあった金禎紀(通称・織田絆誠〈よしのり〉)若頭代行(52)の一派が兵庫県尼崎市内の組事務所で突如、記者会見を開催。神戸側の井上組長らを痛烈に批判した上で、任侠団体山口組(後に任侠山口組と改称)の結成を表明した。

 3組織に分かれた山口組は、それぞれ組発祥の兵庫県内に本拠を構えて正当性を譲らない。そして分裂騒動から4度目の新年を控えた昨年12月13日には、揃って伝統の「事始め式」を開いた。

 式では山口組の習わしに従い、四字熟語で新年の組指針が発表された。関係者によると、六代目側は例年通りの「和親合一」。山口組を国内最大の暴力団組織に成長させた田岡一雄三代目組長が制定した基本理念「山口組綱領」からの抜粋で、組織の団結を促す狙いがあるとみられる。

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