ゴーン容疑者出廷詳報(1)やつれた印象も、カリスマ健在 はっきりした口調で「カルロス・ゴーン・ビシャラ」

 裁判官「始めに、被疑者本人の出頭を確認したいと思います。その場で立っていてください。名前を言ってください」

 《女性通訳がゆっくりと英語に訳した》

 ゴーン容疑者「カルロス・ゴーン・ビシャラ」

 《ゴーン容疑者は眉間(みけん)にしわを寄せつつ、はっきりした口調でこう語った》

 裁判官「生年月日は」

 ゴーン容疑者「1954年3月9日」

 裁判官「日本国内の住所は勾留質問の時に伺った港区元麻布の住所で変わりないということでいいですか」

 《ゴーン容疑者は時折、通訳を見つめ、聞き入る》

 ゴーン容疑者「イエス」

 裁判官「職業は会社役員とありましたが、それで間違いないですか」

 ゴーン容疑者「そのとおりです」

 《経営危機に陥った日産を大胆なリストラでV字回復に導いたカリスマ。慣れない勾留生活でやせこけたとはいえ、その存在感は法廷でも健在だった。傍聴席にいた記者たちが速報を伝えるために慌ただしく法廷を後にする。ゴーン容疑者はこの後、世界が注目する法廷で何を語るのか》

  ◇  ◇  ◇

 《事件は異例ずくめの展開をたどった。ゴーン容疑者は、側近で前代表取締役のグレゴリー・ケリー被告(62)=金融商品取引法違反罪で起訴=と共謀し、平成22~26年度のゴーン容疑者の報酬を約48億円過少に有価証券報告書に記載したとして、金商法違反容疑で昨年11月19日に逮捕された。さらに27~29年度分についても約42億円過少に記載したとして12月10日に同容疑で再逮捕された》

 《事件が大きく動いたのはその10日後だった。東京地裁は同20日、東京地検特捜部が求めたゴーン容疑者とケリー被告の再逮捕容疑での勾留延長を認めない決定を下した。これを不服とした準抗告も棄却。ゴーン容疑者らが保釈される可能性が高まった。検察の威信を懸けた特捜事件では「異例中の異例」(検察幹部)の事態だった》

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