ゴーン容疑者出廷詳報(6)「検察官、裁判官は3者合意を看過」 弁護人の元特捜部長

 《私的な投資の損失を日産に付け替えたなどとされる特別背任容疑で再逮捕された日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)。8日に東京地裁で行われた勾留理由開示手続きで自ら意見陳述に立ち、「容疑はいわれのないもの」「不当に勾留されている」と潔白を訴えた。続いて、ゴーン容疑者の弁護人が、無罪主張の詳細について法廷で説明する》

 《今回、弁護人が勾留理由を説明するよう地裁に求めたゴーン容疑者の再逮捕容疑は2つある。(1)平成20年10月に、自身の資産管理会社と新生銀行との間で契約した通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引で生じた約18億5000万円の評価損を日産に付け替えた(2)契約を戻す際、信用保証に協力したサウジアラビアの実業家、ハリド・ジュファリ氏の会社に21~24年、日産子会社から計1470万ドル(現在のレートで約16億円)を入金させた-とする内容だ》

 《多田裕一裁判官から意見陳述を促された元東京地検特捜部長の大鶴基成弁護士(63)は、(1)について「嫌疑なし」、(2)についても「勾留するに足る嫌疑があるとは到底思えない」と主張した。別の弁護人は、ゴーン容疑者が新生銀行と契約更改をした際、資産管理会社、日産、新生銀行との間で「日産に損失を与えない」との合意があった、と述べた》

 弁護人「差損金の支払いにあたっては、資産管理会社が日産に支払い、日産が新生銀行に支払う、というものでした。(逮捕容疑には)『評価損約18億5000万円を含むスワップ契約上の損失を負担すべき義務を負わせた』とありますが、検察官はこの3者合意を看過し、裁判官もこの点を看過して逮捕状、勾留状を発付したものと思われます」

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