ゴーン容疑者出廷詳報(7・完)弁護人「検察官はジュファリ氏の取り調べを行っていない」

 《東京地裁で行われた日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)の勾留理由開示手続き。意見陳述が終わると、弁護人が無罪主張の詳細を説明し、女性通訳が丁寧に英語に翻訳していった》

 弁護人「被疑者は、検察官から評価損を隠蔽(いんぺい)したかったのではないかと言われ続け、まるで一方的に不当かのように追及されています」

 《弁護人は強い口調で東京地検特捜部の捜査を批判した。ゴーン容疑者は平成20年10月、資産管理会社と新生銀行(東京)との間で契約した通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引で生じた約18億5000万円の評価損を日産に付け替えた疑いが持たれている。当時、リーマン・ショックの影響で急激な円高により多額の評価損が生じたため、新生銀行から巨額の追加担保を求められたゴーン容疑者は同月末に付け替えを実行したというものだが、弁護人は反論する》

 弁護人「損失負担する義務を日産に負わせた事実はない。また故意もないことは明白だ」

 《傍聴席の後ろに掲げられている時計の針は間もなく正午を指そうとしていた。陳述の弁護人が交代する前、多田裕一裁判官は少し早めに陳述書を読み上げるよう促した。通訳を介すため、予定より時間が押していたのだろう》

 弁護人「検察官は(サウジアラビアの実業家のハリド)ジュファリ氏の取り調べを行っておらず、供述を得ていない」

 《銀行側から約10億円前後の追加担保を求められたゴーン容疑者の窮地を救ったのがジュファリ氏。ジュファリ氏が約30億円を担保に外資系銀行から信用状を発行したため、ゴーン容疑者は追加担保を免れることができたとされるが、弁護人は、特捜部がジュファリ氏の聴取を行っていないと明かしたのだ。その上で、弁護人らがジュファリ氏から聞き取った言葉を日本語に訳したうえで陳述した》

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