浮かぶ児相の不作為、背景に業務負担 千葉小4女児死亡事件

 対応のまずさは免れないが、全国的に児相は疲弊している。厚生労働省によると、虐待対応件数は29年度は13万件を超え、職員は慢性的に不足。職員1人あたりが抱える案件は平均50件ほどだとする児相もある。ある児相の関係者は「仕事の切れ目がなく、追いまくられている」と訴える。

 政府は31~34年度の4年間で、児童福祉司などの専門職員を約2900人増員する方針で、実現すれば29年度の約1・6倍に拡大する。また、警察との間で虐待情報の全件共有を図る動きもみられるが、千葉では必要に応じた情報共有にとどまっていた。

 児相で児童福祉司の経験がある東京通信大の才村純教授(児童福祉)は「日本は国際的にみて案件を抱え過ぎており、丁寧に対応できない現状がある。学校や警察、行政がチームを組み役割分担をしなければならない」と指摘。その上で、「今回のケースは子供の安全を確保するより父親の威圧的な態度に腰が引けてしまった。考えられない不手際が重なり、体制の問題よりも児相としての使命感が足りなかった」と厳しく批判した。

(三宅陽子、大渡美咲)

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