京アニ 初の週末 メッセージや花手向けられる 外国人からも追悼の声続々

 京都市伏見区の「京都アニメーション」のスタジオが放火され、34人が亡くなった事件の発生後、初めての週末を迎えた20日、現場や京都府宇治市の同社本社には国内外の多くのファンや関係者が訪れ、犠牲となった従業員らを悼んだ。供えられた花の中には、メッセージやアニメのイラストが添えられていることも。「沢山の素晴らしい物語を作ってくれてありがとう」-。日本語や英語、中国語などさまざまな言語で記された追悼の言葉には、世界で愛された京アニとスタッフへの思いが込められている。

 「京アニの作品は沢山の喜びをくれました。ご冥福をお祈りします」

 「京都アニメーションの作品は印象深い作品が多く、夢をもらいました。失ったものは取り戻せませんが、また事件前の日々に戻り素晴らしい作品を作れる日常を取り戻してほしいと思います」

 花束とともに供えられた追悼の言葉。京アニが手がけたアニメのキャラクターが丁寧に描かれているものもある。

 事件発生後、多くの人が事件現場を訪れ、時には涙を流しながら、犠牲になった人々へ祈りをささげた。

 20日も、多くの人々が現場のスタジオへ向かった。

 その一人、名古屋市在住の専門学校生、今井匠さん(19)は今、声優を目指しているという。「目指そうと思ったきっかけになった作品の1つが京アニがつくった京都を舞台にした作品。声優になったら一緒に仕事がしたかった。犯人には怒りを感じる」と話す。

 愛知県岡崎市の会社員、畔柳(くろやなぎ)博行さん(24)は、事件を知り、何かできないかと思い、旅行の途中だったが手を合わせにきた。「ただ悔しい。アニメは世界中の人たちと仲良くできるツールだ。日本の財産が失われた」と語り、ペットボトルの飲料水2本を手向けた。

 京都アニメーションの作品は海外でも人気が高く、事件は海外メディアやインターネットを通じて伝えられている。

 現場を訪れた中国・新華社通信の中国人の女性記者は「ニュースへの反響は大きい。アニメは日本と中国の架け橋になる存在なので、注目されている」。ロイター通信東京支局のイギリス人の男性記者(51)も「事件は速報で随時伝えており、記事には『胸が痛む』などのコメントが世界中から寄せられている。アニメは日本だけでなく、世界の財産ということを実感する」と話した。

 中国・上海から出張で大阪を訪れていたゲーム制作会社社長、張茗靖さん(42)は献花のため現場に足を運んだ。京アニと仕事をした経験もあり、「中国の友人や仲間から、日本にいるなら献花をしてきてほしいと頼まれた。本当に悲しくてたまらない」と声を詰まらせた。

 思いは、京アニにも届いている。「たくさんのファンの方から寄せられているメッセージが心の支えになっている」。同社の八田(はった)英明社長は20日朝、感謝の言葉を口にした。

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