京アニ社員が通ったカフェ、安否気遣う女性店主 

 京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)の放火事件で、現場となった第1スタジオ近くにある「カフェ ラパン」を経営する女性店主が、常連客だった京アニ社員らの安否を気にかけている。京都府警は亡くなった34人の身元を特定したが、公表には至っておらず、女性店主は「多くの社員が仕事の息抜きにカフェを利用してくれていた。どうか、無事でいてほしい」と祈っている。

 京阪六地蔵駅から西に徒歩1分で、第1スタジオにもほど近いカフェ。管理栄養士の資格を持つ鎌田朋代さんが平成26年3月にオープンし、多くの京アニ社員らが昼休みにカフェに立ち寄っていたという。

 なかでも、20代くらいの女性アニメーター4人は毎週水曜日にカフェを訪れ、日替わりランチを注文する常連客。28年9月に公開された劇場版「映画 聲(こえ)の形」の作画などを担当していたといい、公開前は忙しそうな様子で、「職場以外で食事が取れるのは気分転換になります」「週1度の楽しみなんです」と話してくれたと振り返る。

 同年11月ごろには、カフェの経営が厳しくなり、年内で閉業しようと思っていると伝えると、4人から「私たちの癒やしの時間をなくさないでください。もうちょっと頑張ってください」と励まされた。事件前日の17日昼にも4人が来店して、新作のスープカレーをおいしそうに食べてくれたという。

 事件後には献花に訪れた京アニファンの外国人らが来店し、作品の魅力などを語ってくれることが増えており、鎌田さんは「社員の方々が人の心を動かす、すばらしい作品を作っていたのだと感じる」と語る。4人の名前や連絡先は分からないが、「またカフェで再会できることを心から祈っている」と話していた。

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