京アニ放火殺人から3週間 謎多い動機や行動…容疑者聴取はめど立たず

 京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)の第1スタジオで起きた放火殺人事件から8日で3週間。京都府警は殺人などの容疑で逮捕状を取得した青葉真司容疑者(41)の足取りを調べるとともに、犯行動機の解明を進めている。これまでに京アニとの接点などが徐々に明らかになってきた一方、「本人に聞かないと分からない部分が多い」(捜査関係者)ため、青葉容疑者への取り調べは必須。だが全身やけどで見通しは立っておらず、全容解明には時間がかかりそうだ。

 「実名に関して同姓同名、かつ、記載された住所については報道された一部住所と一致する応募のあった事実が確認されました」

 7月30日、京アニの代理人から報道陣に対し、青葉容疑者と思われる人物から、過去に京アニへ小説の応募があったことを知らせる1通のメールが届いた。

 青葉容疑者については、現場付近で身柄を確保された際に「俺の小説をぱくった」と話していたとの目撃情報があるほか、府警が青葉容疑者の自宅アパートで京アニ関連グッズなどを押収していたが、これで青葉容疑者と京アニ側の接点が初めて浮上してきたことになる。府警は、青葉容疑者と京アニをつなぐ手掛かりとして詳しく調べている。

 さらに府警が動機解明につながると期待しているのが、押収した青葉容疑者のパソコンや複数のスマートフォンやタブレット端末などの電子媒体の解析だ。

 青葉容疑者は事件発生3日前の7月15日に京都入り。その後京都市の第1スタジオや宇治市の本社付近を歩き回る姿が防犯カメラや目撃証言などで確認されているが、いずれも地図やスマホなど、場所が分かる資料を見ていた形跡がないという。「土地勘がないはずなのに、どうやって場所を確認したのか」と捜査関係者。資料がなくても京アニ関係先にたどり着ける知識があるなど、京アニに精通していた形跡が電子媒体に残っていれば、より深い動機の解明につながる可能性があるという。

 また昨年秋はインターネット上に「京アニに裏切られた」「爆発物もって京アニに突っ込む」などの書き込みが投稿されており、府警は関連を調べる方針だ。

 いずれにせよ、事件解明に欠かせないのは、青葉容疑者本人への取り調べ。ただ、今は大阪府内の病院で皮膚移植などの治療を受けており、「予断を許さない状況」(捜査幹部)が続いている。捜査関係者によると、事情が聴けるような状態ではないという。

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